① 地盤調査の目的とは

不動沈下を防ぐため
不同沈下とは基礎傾斜量6.0/1000以上が認められる場合のこと
(国土交通省告示1653号)
② 不動沈下を防ぐための法律
国土交通省告示1113号 第二
地盤の許容応力度を定める方法は、次の表の1項、2項又は3項に掲げる式によるものとする。 ただし、地震時に液状化するおそれのある地盤の場合又は3項に掲げる式を用いる場合において、 基礎の底部から下方2m以内の距離にある地盤にスウェーデン式サウンデイングの荷重が 1kN以下で自沈する層が存在する場合若しくは基礎の底部から下方2mを超え5m以内の距離にある 地盤にスウェーデン式サウンデイングの荷重が500N以下で自沈する層が存在する場合にあっては、 建築物の自重による沈下その他の地盤の変形等を考慮して建築物又は建築物の部分に有害な損傷、 変形及び沈下が生じないことを確かめなければならない。
建設省告示 第一1347号
建築物の基礎の構造は、 次の各号のいずれかに該当する場合を除き、地盤の長期に生ずる力に対する許容応力度が20kN/m2未満の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造と、20kN/m2以上30kN/m2未満の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造又はべた基礎と、30kN/m2以上の場合にあっては基礎ぐいを用いた構造、べた基礎又は布基礎としなければならない。
第二:構造計算を行うに当たり、自重による沈下その他の地盤の変形等を考慮して建築物又は建築物の部分に有害な損傷、 変形及び沈下が生じないことを確かめること。
建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、 かつ、地盤の沈下又は変形 に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。
建築基準法38条 第1節 第6条
基礎は、第4条(地盤調査等)及び第 5 条(地盤補強及び地業)の結果に基づき、建築物に有害な沈下等が生じないように設計する。
瑕疵担保履行法設計基準
建築物の基礎は、建築物に作用する荷重及び外力を安全に地盤に伝え、 かつ、地盤の沈下又は変形 に対して構造耐力上安全なものとしなければならない。
③ 法律の要約
長期許容応力度 と 沈下変形量を調べろ
長期許容応力度は告示記載の計算式で算出し、基礎形状によって基準が決まっている。
沈下・変形量はSWS式試験で自沈層があれば、沈下・変形量を確かめなければならない。
④地盤調査の現状
自沈層があるから、安全を考慮して杭判定という考察
A社

B社

C社

D社

⑤沈下・変形量を確かめれば判定が変わる
沈下・変形を確かめないまま、杭判定の報告をされてはいないだろうか。
過剰改良の原因は 自沈層=杭判定 という、不十分かつ極端に安全側な考察にある。
異なる調査方法で、基礎形状を考慮した沈下・変形を算出すれば、杭が必要なくなる可能性が非常に高い。